DIARY
ウィーンフィルハーモニー・バル
1月のウィーンでは、400以上の舞踏会が開催されるそうで、19日に楽友協会にて行われたウィーンフィルハーモニーのバルに参加させていただきました。
人前に出る仕事をしておりながら、どちらかというと地味好みの私は、大勢が集まるパーティーは苦手なのですが、今回に限っては物見遊山を楽しみました。
開会式では白いドレスをまとったデビュタントたちが、ウィーンフィルの奏でる音楽に合わせて初々しい踊りを披露します。
老いも若きも盛装して踊りに興じる姿は、思いのほか良いものでした。
かつてドラマ『白洲次郎』にて舞踏会のシーンを演じましたが、ヴィエニーズワルツを練習するも、アメリカ大使を演じたイギリス人男性の足を度々踏みつけ、またこちらも踏みつけられ、終いには壁に激突する大惨事だったことが想い出されました。
バルに参加するにあたり、美容院で髪をセットしたり、久々に丁寧にお化粧をしてみたりと、入念に支度をする傍らにて、数日前から漬けていた鮭の味噌幽庵焼きを慣れないオーブンで焼いてみたところ、なかなか温度の上がらないオーブンにしびれを切らして高温にしたことが災いして、真っ黒焦げになってしまいました。
気付いた時にはすでに遅く、慌てて開けたオーブンからはとてつもない臭気が漂って、黒いベルベットのドレスやコートにまで焦げた魚と、味噌幽庵の甘ったるい臭いが移ってしまいました。
仕方なく、蕎麦つゆに練りごまを加えたごまだれ蕎麦を急ごしらえで用意する羽目になったのでした。
今回の失敗を教訓に、オーブンで魚を焼くことは今後一切控えたいと思います。